2011/07/18

ユニ・チャーム社長(高原豪久氏)の経営手法

最も強い経営は、企業が“一枚岩”になることです。私が作りたい組織は、価値観が共有できる組織です。では国内外問わず、共感できる価値観に何があるかといったら、私は「3つの豊かさ」だと思うのです。




http://bizgate.nikkei.co.jp/sp/glf/interview/unicharm/

この記事の中で、現地の人の登用も視野に入れているとあります。そうすると、M&Aなどの展開も考えることができます。ユニチャームの台湾や韓国などといった、アジアでの動きに注視する必要があります。

[問題点]
ここでの問題点は、『欧米企業のような「UP or OUT(昇進か退社か)」ではなく、ユニ・チャームが目指すのは人材のBOPビジネスです。ピラミッドのトップ2割の得点より、8割の総和の方が大きい。SAPSは下の2割を引き上げていきます。』ではないでしょうか。

この考えは現地の人の価値感を大いに無視することによって、日本人の価値観を押し付けることから始まります。このことは、ユニチャームが海外に工場している中で、ストライキなどの従業員の行動が発生する可能性につながってしまします。

さらに考えなくてはいけないことは、不景気下においては統率力は絶大なる効果を発揮するのですが、景気が上向いてくると個人プレーが価値を持ってくるということです。日本はかつて、高度経済成長の時に、年功序列制度や終身雇用制度といった完全なるシステムを導入することによって、効率性を上げ高い経済成長を達成してきました。しかし、成熟し切った日本の経済下においては以前の制度が意味をなさなくってきており、従業員からすれば足かせにしかなっていない状態、さらには中途採用への障害にしかなっていません。このような状況が、新興国でも起こってしまう可能性があり、このことへの対応によって命運が分かれる機会もやってくるという予測も立てることができます。

他にも考えられる問題はあります。海外展開はたくさんのビジネスチャンスがあり、投資対象としても魅力的になってきます。しかし、国内では問題にならないことがたくさん潜んでいるということもリスクとして考えておかなければなりません。


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