2011/08/11

株式投資でのPER,PBR、配当利回り

ファンダメンタル分析での三大指標として知られているのが、PER、PBR、配当利回りです。これらの数値によって今後の企業の将来性などを予測して、投資を決定します。


[PER]
株価収益率といって、企業の生み出す利益に注目して、その株が高いのか、安いのかを判断する指標です。

[PBR]
株価純資産倍率といって、企業が持っている資産から抱えている借金などを引いた純資産に注目して、その株が高いのか、安いのかを判断する指標です。

[配当利回り]
配当とは、企業の収益の一部を株主に還元したもののことを言います。その利回りなので、株主が支払った金額、つまり株価全体に対してどれだけ株主に戻ってきているかを見る指標です。

通常、配当利回りが市場平均よりも高ければ、安いと判断できます。しかし、配当を無理やり支払って企業のイメージをアップして株価のつり上げを狙っている企業もあるので、注意が必要です。

[利用法]
いろいろな本などで、これらの指標を見ていくときに考えてしまうのが、基準となる数値はなんなのかということです。PERに関して言ってみると、20倍以上で割高、20倍以下で割安などの根拠があまりない説明や、しまいには、業種によって違うので、その点について気を付けなければならないなどの完全なまる投げ状態。巷では、このような説明で終わっているものがほとんどです。

私が実行している方法は、三大指標の平均値からどうなのかということです。これらの指標が株価との関係性で成り立っていることを考えれば、毎日の株価の変化によってその数値が変化していることがわかります。

(例)
配当利回りの場合
100円(1株配当)÷1,000円(現在の株価)=0.1 A.配当利回り10%

株価が800円に変化

100円(1株配当)÷800円(現在の株価)=0.125 A.配当利回り12.5%

私の経験上、このような市場の平均指標にはある程度の価値がついて、売買の対象となっているケースがほとんどです。東京証券取引所も「決算短信情報(本決算)を基に計算したPER・PBR。提供月の前月分のデータをご提供。」などとして、1,050円で販売しています。日経電子版の右の日経などの数値が書いてあるところにも、有料版では少し形が違い、より詳しい情報がとれるようになっています。この情報のなかに、三大指標の毎日の平均値が出ています。

このように、この売買の対象となっている指標には、それなりの価値があると思って間違いないことがわかります。

ちなみに、無料でこれらの指標をとることができるものがあります。それは、証券口座を持っている人だけが入ることのできる、web上の証券会社の情報網です。最近の、証券界の再編の嵐によって、ネット専業でやっている証券会社などは、他社との差別化を図るために、躍起になって自社の顧客にいい情報を提供しているのが現状です。

ここでポイントなのが、一つだけの証券会社の口座を持つのではなくて、2~3の証券会社の口座をもつことです。投資の世界には一瞬の選択を迫られる場面が多々あるので、パソコン上にどの証券会社の組み合わせによって、必要な情報を引き出すのかをシミュレーションしておいて、急な転換に備えておきましょう。

(関連書籍)



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